庭木の伐採・抜根の料金相場ガイド|高さ別の費用と手順を解説
「庭木が大きくなりすぎたので切ってほしい」というご依頼は、造園業者にとって非常に多い仕事のひとつです。
しかし、伐採や抜根は剪定と比べてリスクが高く、料金設定に悩む方も少なくありません。この記事では、2026年時点の伐採・抜根の料金相場を高さ別にまとめ、作業手順や安全対策のポイントを解説します。
伐採と抜根の違い
まず、伐採と抜根の違いを整理しましょう。
| 作業 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 伐採 | 樹木を根元から切り倒す | 樹木の撤去、日当たり改善 |
| 抜根 | 切り株を根ごと掘り起こす | 跡地の再利用、シロアリ予防 |
| 伐根 | 切り株を地面より下で処理する | 再植栽や舗装の下地づくり |
ポイント: 伐採だけでは切り株が残ります。跡地に新しい植栽や構造物を設置する場合は、抜根もセットで提案すると顧客満足度が上がります。
お客様への見積りの出し方については「造園業の見積書の書き方ガイド」で詳しく解説しています。
庭木の高さ別・伐採料金の相場
伐採料金は、樹木の高さ・幹の太さ・周囲の状況によって大きく変わります。以下は2026年時点の一般的な相場です。
低木の伐採(高さ1m未満)
| 幹の太さ | 1本あたりの相場 |
|---|---|
| 5cm未満 | ¥3,000〜5,000 |
| 5〜10cm | ¥5,000〜8,000 |
低木の伐採は比較的簡単で、手ノコやチェーンソーで短時間に作業できます。ただし、本数が多い場合は処分費がかさむため、まとめて見積りに含めましょう。
中木の伐採(高さ1〜3m)
| 幹の太さ | 1本あたりの相場 |
|---|---|
| 10〜20cm | ¥8,000〜15,000 |
| 20〜30cm | ¥15,000〜25,000 |
中木は1人で作業できることが多いですが、倒す方向の確保が重要です。住宅密集地では、枝を先に落としてから幹を切る「枝下ろし伐採」が安全です。
高木の伐採(高さ3〜5m)
| 幹の太さ | 1本あたりの相場 |
|---|---|
| 20〜30cm | ¥20,000〜40,000 |
| 30〜50cm | ¥40,000〜60,000 |
高木になると、高所作業車やクレーンが必要になるケースも出てきます。機材のレンタル費用も見積りに含める必要があります。
大木の伐採(高さ5m以上)
| 幹の太さ | 1本あたりの相場 |
|---|---|
| 50cm以上 | ¥60,000〜150,000 |
| 1m以上 | ¥150,000〜300,000以上 |
大木の伐採は高度な技術と専門機材が必要です。電線や建物に近い場合は、ロープワークで枝を1本ずつ吊り下ろす「特殊伐採」となり、料金がさらに高くなります。
注意: 大木の伐採は危険を伴うため、経験が浅い場合は専門の伐採業者と連携することをおすすめします。
剪定だけで対応できるケースもあります。料金感の比較は「剪定の料金相場まとめ」をご参照ください。
抜根の料金相場
抜根は伐採とは別料金で設定するのが一般的です。根の広がり具合や地中の障害物(配管、基礎など)によって難易度が変わります。
| 切り株の直径 | 1本あたりの相場 |
|---|---|
| 20cm未満 | ¥5,000〜10,000 |
| 20〜40cm | ¥10,000〜30,000 |
| 40〜60cm | ¥30,000〜50,000 |
| 60cm以上 | ¥50,000〜100,000以上 |
抜根の方法と使い分け
抜根にはいくつかの方法があり、現場の状況に応じて使い分けます。
- 手掘り: スコップやツルハシで根を掘り起こす。狭い場所や小さな切り株向き
- ミニユンボ(小型バックホー): 効率的に掘り起こせる。ただし搬入路の確保が必要
- 薬剤処理: 切り株に穴を開けて腐朽促進剤を注入。時間はかかるが低コスト
- グラインダー: 切り株を粉砕する専用機械。仕上がりがきれい
実務のコツ: ミニユンボが入れる現場なら、手掘りの3〜5倍の効率で作業できます。レンタル費(1日¥15,000〜25,000程度)を考慮しても、中規模以上の抜根ではユンボの使用が経済的です。
伐採・抜根の作業手順
安全に作業を進めるための基本的な手順を紹介します。
事前調査と準備
- 現場調査: 樹木の高さ・幹の太さ・傾き・周囲の障害物を確認
- 倒伐方向の決定: 電線、建物、フェンスとの距離を測定
- 許可確認: 自治体の保護樹木に指定されていないか確認
- 近隣への挨拶: 騒音や振動が発生するため、事前に説明
伐採作業の流れ
- 作業エリアの安全確保(ロープ・コーンで立入禁止区域を設定)
- 枝の剪定(上部から順に枝を落とす)
- 幹の伐倒(受け口・追い口を正確に入れる)
- 玉切り(運搬できるサイズに切断)
- 集積・積み込み
安全対策のチェックリスト
伐採作業は造園業の中でも特に事故リスクが高い作業です。以下の安全対策を徹底しましょう。
- ヘルメット、保護メガネ、耳栓の着用
- チェーンソー防護ズボン(チャップス)の着用
- 作業前のチェーンソー点検(チェーンの張り、燃料、オイル)
- 退避経路の確保(倒伐方向の反対45度に2本)
- 2人以上での作業体制(1人は監視役)
- 強風時・雨天時の作業中止基準の設定
処分費用の目安
伐採・抜根で発生する廃棄物の処分費も、見積りに含める重要な項目です。
| 処分方法 | 費用の目安 |
|---|---|
| 自治体の処分場に持ち込み | ¥5,000〜15,000/トン |
| 産廃業者に委託 | ¥10,000〜30,000/トン |
| チップ化して再利用 | 機材費のみ(¥10,000〜20,000/日) |
| 薪として販売・譲渡 | 無料〜収入になることも |
節約のポイント: 自治体によっては、剪定枝や伐採材を無料で受け入れてくれるところもあります。お住まいの地域の処分場の受け入れ条件を事前に確認しておきましょう。
専門業者に依頼すべきケース
すべての伐採を自社で行う必要はありません。以下のようなケースでは、専門の伐採業者やクレーン業者との連携を検討しましょう。
- 高さ10m以上の大木: ロープワークや高所作業車が必要
- 電線に接触している樹木: 電力会社との調整が必要
- 建物に密接した樹木: 倒伐スペースがなく特殊伐採が必要
- 傾斜地や足場の悪い場所: 転落・滑落のリスクが高い
- 天然記念物・保護樹木: 行政への申請手続きが必要
独立したばかりで伐採の経験が少ない方は、まず経験豊富な業者のもとで技術を学ぶことをおすすめします。独立準備については「造園業で独立するための完全ガイド」も参考にしてください。
見積書への記載ポイント
伐採・抜根の見積りは、内訳を明確に記載することでお客様の信頼を得られます。
見積書に含めるべき項目:
- 伐採費(樹木ごとの単価 x 本数)
- 抜根費(必要な場合)
- 枝葉・幹の処分費
- 重機レンタル費(使用する場合)
- 運搬費
- 諸経費
インボイス制度への対応も忘れずに行いましょう。詳しくは「造園業のインボイス制度対応ガイド」をご覧ください。
また、確定申告の際には伐採に使用した機材の減価償却も経費に計上できます。「造園業の確定申告ガイド」で詳しく解説しています。
まとめ
庭木の伐採・抜根は、造園業者にとって需要の多い仕事ですが、安全管理と適正な料金設定が重要です。
この記事のポイント:
- 伐採料金は高さ・幹の太さで大きく変わる(低木¥3,000〜、大木¥60,000〜)
- 抜根は伐採と別料金で設定するのが一般的
- 安全装備の着用と2人以上の作業体制を徹底する
- 処分費も忘れずに見積りに含める
- 大木や特殊な条件では専門業者との連携を検討する
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