植栽・庭木の植え替え料金相場ガイド|樹種別の費用と適切な時期を解説
春は庭木の植栽に最も適した季節です。造園業者にとって植栽工事は、新規顧客との接点をつくる代表的なサービスの一つです。
この記事では、植栽・庭木の植え替えにかかる料金相場を樹種・サイズ別にまとめました。見積書の作成や、お客様への提案にお役立てください。
植栽工事の主な種類
植栽工事は大きく分けて「新規植栽」と「植え替え(移植)」の2種類があります。見積書の書き方については「造園業の見積書の書き方ガイド」で詳しく解説しています。
1. 新規植栽
更地や既存の庭に新たに樹木を植える工事です。
- シンボルツリーの植栽(1本単位)
- 生垣の新設(メートル単位)
- 花壇・下草の植え込み
- 外構工事に伴う植栽
2. 植え替え(移植)
既存の庭木を別の場所に移す工事です。新規植栽より手間がかかります。
- 根回し(大木の場合は半年前から準備)
- 掘り取り・根巻き
- 運搬・植え付け
- 支柱設置・養生
3. 植木の入れ替え
枯れた木や不要になった木を撤去し、新しい木を植える工事です。
- 既存樹木の伐採・抜根
- 土壌改良
- 新規植栽
伐採の料金については「樹木伐採の料金相場ガイド」もご覧ください。
樹木のサイズ別料金相場
低木(樹高0.5〜1.5m)
| 作業内容 | 料金相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 新規植栽(1本) | ¥3,000〜8,000 | 樹木代込み |
| 植え替え(1本) | ¥5,000〜12,000 | 掘り取り・植付 |
| 生垣植栽(1mあたり) | ¥3,000〜6,000 | 3〜4本/m |
代表的な低木: ツツジ、サツキ、アベリア、ドウダンツツジ、ボックスウッド
中木(樹高1.5〜3m)
| 作業内容 | 料金相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 新規植栽(1本) | ¥8,000〜25,000 | 樹木代込み |
| 植え替え(1本) | ¥15,000〜35,000 | 根巻き・支柱込み |
| 生垣植栽(1mあたり) | ¥5,000〜12,000 | 2〜3本/m |
代表的な中木: キンモクセイ、ハナミズキ、ヤマボウシ、サザンカ、ソヨゴ
高木(樹高3〜5m)
| 作業内容 | 料金相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 新規植栽(1本) | ¥25,000〜60,000 | 樹木代・支柱込み |
| 植え替え(1本) | ¥40,000〜80,000 | 根回し・重機不要の場合 |
| 植え替え(1本・重機使用) | ¥80,000〜150,000 | クレーン等使用 |
代表的な高木: シマトネリコ、モミジ、ケヤキ、シラカシ、クスノキ
大木(樹高5m以上)
| 作業内容 | 料金相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 新規植栽(1本) | ¥60,000〜200,000 | 重機・支柱込み |
| 植え替え(1本) | ¥150,000〜500,000 | 根回し・重機必須 |
大木の移植は事前の根回しが半年〜1年前から必要になるため、見積り時に工期の説明が重要です。
人気シンボルツリーの植栽費用
住宅の新築やリフォームで人気の高いシンボルツリーの植栽費用をまとめました。
常緑樹
| 樹種 | 樹高目安 | 樹木代 | 植栽工賃 | 合計目安 |
|---|---|---|---|---|
| シマトネリコ | 2〜3m | ¥8,000〜15,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥18,000〜30,000 |
| ソヨゴ | 2〜3m | ¥10,000〜20,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥20,000〜35,000 |
| オリーブ | 1.5〜2.5m | ¥8,000〜25,000 | ¥8,000〜12,000 | ¥16,000〜37,000 |
| シラカシ | 3〜4m | ¥12,000〜25,000 | ¥15,000〜20,000 | ¥27,000〜45,000 |
| ハイノキ | 2〜3m | ¥15,000〜30,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥25,000〜45,000 |
落葉樹
| 樹種 | 樹高目安 | 樹木代 | 植栽工賃 | 合計目安 |
|---|---|---|---|---|
| ハナミズキ | 2〜3m | ¥8,000〜18,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥18,000〜33,000 |
| ヤマボウシ | 2〜3m | ¥10,000〜20,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥20,000〜35,000 |
| イロハモミジ | 2〜3m | ¥10,000〜25,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥20,000〜40,000 |
| ジューンベリー | 2〜2.5m | ¥8,000〜15,000 | ¥8,000〜12,000 | ¥16,000〜27,000 |
| アオダモ | 2〜3m | ¥12,000〜25,000 | ¥10,000〜15,000 | ¥22,000〜40,000 |
生垣の植栽料金相場
生垣は外構工事とセットで依頼されることが多く、まとまった金額になりやすいサービスです。外構工事の見積りについては「外構工事の見積り方ガイド」も参考にしてください。
樹種別の生垣植栽費用(1mあたり)
| 樹種 | 植栽本数/m | 料金相場/m | 特徴 |
|---|---|---|---|
| カナメモチ(レッドロビン) | 3本 | ¥4,000〜7,000 | 赤い新芽が美しい |
| プリペット | 3〜4本 | ¥3,000〜5,000 | 成長が早く安価 |
| ツゲ(ボックスウッド) | 4〜5本 | ¥4,000〜8,000 | 刈り込みに強い |
| サザンカ | 2〜3本 | ¥5,000〜10,000 | 冬に花が咲く |
| キンモクセイ | 2本 | ¥6,000〜12,000 | 香りが良い |
| ラカンマキ | 2〜3本 | ¥5,000〜10,000 | 和風に最適 |
生垣の追加費用
| 項目 | 料金相場 |
|---|---|
| 土壌改良(1mあたり) | ¥1,000〜2,000 |
| 支柱・竹垣設置(1mあたり) | ¥2,000〜5,000 |
| 防草シート敷設(1mあたり) | ¥1,500〜3,000 |
| 既存生垣の撤去(1mあたり) | ¥3,000〜8,000 |
料金に影響する要素
樹木の仕入れ先
- 卸売市場(植木市場): 最も安い。仕入れ値の1.5〜2.5倍で販売が一般的
- 造園資材店: 市場より1〜2割高いが、品質が安定
- ホームセンター仕入れ: 小規模な場合に利用。マージンは少ない
- 生産者から直接仕入れ: 大量発注で割安になることも
搬入条件
- 道路から近く搬入が容易: 標準料金
- 狭い通路を通る必要あり: 1.2〜1.5倍(人力搬入)
- 2階以上・屋上庭園: 1.5〜3倍(クレーン等が必要)
- 重機が入れない場所: 1.3〜2倍
土壌条件
| 条件 | 追加費用の目安 |
|---|---|
| 良好な土壌(そのまま植栽可能) | なし |
| やや粘土質(土壌改良が必要) | ¥2,000〜5,000/本 |
| 岩盤・ガラが多い(掘削困難) | ¥5,000〜15,000/本 |
| 客土が必要(大量の土の入れ替え) | ¥3,000〜8,000/㎡ |
支柱の種類
植栽後の樹木を安定させるために支柱が必要です。
| 支柱タイプ | 料金相場/本 | 適用 |
|---|---|---|
| 一本支柱 | ¥1,500〜3,000 | 低木〜中木 |
| 二脚鳥居型 | ¥3,000〜6,000 | 中木〜高木 |
| 三脚鳥居型 | ¥5,000〜10,000 | 高木 |
| 八ツ掛支柱 | ¥5,000〜12,000 | 高木・強風地 |
| ワイヤー支柱 | ¥3,000〜8,000 | 大木 |
植栽に適した時期
樹種によって植栽の適期が異なります。お客様への提案時に時期の説明を添えることで、信頼感が高まります。季節ごとの営業戦略については「造園業の季節別繁閑対策ガイド」もご覧ください。
常緑樹の植栽適期
| 時期 | 適性 | 備考 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 最適 | 新芽の動き出し前がベスト |
| 5〜6月(梅雨) | 良好 | 湿度が高く根付きやすい |
| 9〜10月 | 良好 | 秋植えも可能 |
| 7〜8月 | 要注意 | 高温で根傷みのリスクあり |
| 11〜2月 | 不向き | 寒さで活着しにくい |
落葉樹の植栽適期
| 時期 | 適性 | 備考 |
|---|---|---|
| 11〜3月(落葉期) | 最適 | 根への負担が少ない |
| 3〜4月(芽吹き前) | 良好 | 春先も適期 |
| 5〜9月 | 要注意 | 根鉢を崩さず慎重に |
見積書作成のポイント
植栽工事の見積書では、以下の項目を明確に分けて記載しましょう。
見積書の記載項目例:
- 樹木代: シマトネリコ H=2.5m × 1本 = ¥12,000
- 植栽工賃: 中木植栽 × 1本 = ¥12,000
- 土壌改良: 植穴改良 × 1箇所 = ¥3,000
- 支柱: 二脚鳥居型 × 1本 = ¥4,000
- 残土処分: 0.3㎥ = ¥3,000
- 諸経費: 一式 = ¥3,000
「植栽工事 一式 ¥37,000」ではなく、内訳を見せることでお客様の納得感が高まります。niwakuraのカタログ機能に樹種ごとの単価を登録しておけば、現場で素早く見積りが作成できます。
枯れ保証について
植栽後の枯れ保証は、造園業者の信頼性を示す重要なポイントです。
- 一般的な保証期間: 植栽後1年間
- 保証内容: 適切な管理にもかかわらず枯れた場合、同等品を無償で植え替え
- 保証対象外: 台風・異常気象、お客様の管理不備
- 見積書への記載: 保証の有無と条件を明記すると安心感につながる
付加価値で差別化する
デザイン提案
樹木の配置や組み合わせのデザイン提案ができると、単価の高い仕事につながります。
- 和風庭園: モミジ + ツバキ + 苔の組み合わせ
- 洋風ガーデン: オリーブ + ラベンダー + グランドカバー
- ナチュラルガーデン: アオダモ + ジューンベリー + 宿根草
アフターフォロー
植栽後の定期的なフォローを提案することで、継続的な取引につながります。
- 植栽後1ヶ月: 活着確認の訪問
- 植栽後3ヶ月: 水やり・施肥のアドバイス
- 植栽後1年: 枯れ保証の確認と剪定の提案
剪定の料金については「剪定の料金相場まとめ」をご覧ください。
写真で実績をアピール
施工前後の写真をお客様に提示することで、仕上がりのイメージを共有でき、受注率が向上します。niwakuraの写真管理機能を使えば、施工事例を顧客ごとに記録・管理できます。
まとめ
植栽工事は樹種・サイズ・搬入条件・土壌状態によって料金が大きく変わります。見積書には樹木代と工賃を分けて記載し、支柱・土壌改良・残土処分などの付帯費用も明示しましょう。
春(3〜4月)は植栽の最盛期です。シンボルツリーや生垣の提案を積極的に行い、受注につなげましょう。枯れ保証やアフターフォローの提案は、他社との差別化に有効です。
niwakuraを使えば、植栽工事の見積書をスマホから3分で作成できます。樹種ごとの単価をカタログに登録しておけば、現場でお客様にすぐ提示できます。請求書の発行方法については「造園業の請求書の書き方ガイド」もご覧ください。